2020-05-10から1日間の記事一覧

『宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人』今野勉

《猥れて嘲笑めるはた寒き》 これが最初の一行だった。いきなり「猥れて」とあるが、 これは、どう読むのか。 「猥」だけではない。短い四連のその詩の中には 「猥」の他に、「嘲笑」「凶」「秘呪」などの 字句がただならぬ気配を発していた。 私が知ってい…